2025年1月3日(金)の朝は晴

メディアを育てるということ

杉崎 明佑
出版ディレクター、ビジネスモデル・デザイナー®

 ライターの知人から相談を受けた。ブログをひとつのメディアとして育てたいという。

 昨年、Youtubeやポッドキャストに挑戦したものの、編集が思ったよりも大変で、途中で諦めてしまった。でも年が変わり、また何かやりたい気持ちが湧いてきて、テキストなら続けられるかもしれないと考えたとのこと。

 その話をする知人の顔はやる気で輝いていた。ネタもすでにNotionにためてあるらしい。しかも、書いたテキストを元に動画も作れたら、と夢を広げている。

 気になる点がひとつ。ライター業の締切の合間に執筆するので、投稿は不定期になるということ。

 私は少し考え込んだ。ネットでの情報発信というのは、リズムが大事だと聞いたことがあったからだ。実際、糸井重里さんの「ほぼ日」は毎朝午前十一時に更新されている。ユーチューバーのヒカキンさんだって、毎日午後七時に投稿することを心がけている。

 毎日1本UPするのを売りにしているクリエイターは、少なくないけれど、時間までかっちり決めている人は、ほとんどいないと思います。

 僕のチャンネルを登録してくれている一番のボリューム層は、小中高生。
 彼らが一番見やすい時間で、しかも習慣化しやすい時間帯を想定しています。
 たとえ、19時UP直後にアクセスしなくても、19時に必ず更新されると分かっていれば、「そろそろ新しい番組がUPされたかな?」と何度もチェックさせるムダ足は踏ませないで済みますよね。

 こういうリズムがメディアを育てるための鍵かもしれない。どんなに良い内容でも、定期的な更新がなければファンなんてつかないだろう。ドラマだって続きがいつ見れるかわからなければ忘れられてしまう。

 そんな話を知人にすると、「まずは投稿する曜日と時間を決めるところからかな」と弱々しく言う。私が正論めいたことを行ったばかりになんとなく不安にしてしまったかもしれないし、おそらく自分でもわかっていることだろう。

 そこで私も付き合うことにした。娘の習慣化の時もそうだが、自分の背中をみせないと説得力は生まれない。

 今年から自分が住む町会のホームページを担当することになったことだし、そもそもこの「こんぴら日記」を続けられていないのだ。新年の目標として丁度良い。