内容
「50年間~出生数が減っている」おかげで少子高齢化が止まらない。
「50年間〜エネルギーの輸入割合が80%を超えている」おかげで海外のエネルギー事情に振り回される。
こんな結果になるまで、政府は何もしていなかった訳ではない。対策を講じたが、上手く行かなかったのだ。
もはや政策に行き詰まり感を隠せない今だからこそ、他国を参考にしても良いのではないか。
そんな想いから企画された「スウェーデンから学びを得る会」が研究するテーマをまとめた1冊。
日本の政策を変えるヒントを見つけるために、世界の幸福度ランキング上位のスウェーデンの「良いところ」を取り上げて紹介する。
本書の目次
1.少子化対策は「分かりやすさ」を重視
50年間も出生数が減っている日本
少子化対策で2度成功したスウェーデン
ただの育児休業ではなく魅力のある制度が必要
そろそろ見直したい「未婚化と晩婚化を原因とする発想」
2.学校で「平等」を体感するために障害となるものを取り除く
経済格差を拡大させる日本の政策
平等を感じにくい日本の小学校
ランドセルという思い込みを止めよう
教科書・ノートそして筆記用具は学校で共有しよう
給食は無料にしよう
教育に必要な学習ツールに誰もが利用できることが大切
<コラム>なぜスウェーデンの子どもたちは〝偏見〟を持たないのか
3.小学校では必要最低限の勉強で良い成績評価も要らない
通信簿の無いスウェーデンの小学校
改めて問いたい「通信簿の意義」
15歳の学力が高いのに平均賃金が低い日本
小さい時から詰め込む勉強は役に立つのか
<コラム>世界でも平均賃金が低水準となった日本
4.子どもの可能性に蓋をしない
世界英語ランキング、スウェーデン8位、日本78位
スウェーデンの母国語は英語ではなくスウェーデン語
スウェーデン語と英語のスペルは似ているが、発音は違う
低学年は国語重視という幻想
親切心が子どもの能力に蓋をしてしまう
<コラム>言語習得の能力を十分に発揮するには
5.生涯教育という社会保障
国民の面倒を見るのは「社会」
人間は学びたい。だから生涯教育のシステムを作る
何歳からでも義務教育や高校課程の単位を取得できる
移民にも年齢に関係なく教育機会がある
小学校でも年齢は重視されていない
幅広い年齢層の大学生
6.やり直しができるシステム
やり直しできるから、高校で好きなことに挑戦できる
必要な人材を育成するスウェーデンの職業教育大学
「時代に合わない職業」を守らざる得ない日本
国際競争力で高い評価を受けるスウェーデン
<コラム>スウェーデンのジャーナリズムの意識の高さ
おまけ編~ もっと気楽に ~
「個人を大切にする」とは自分も大切にすること